8月 08

能発一念喜愛心(のうほいちねんきあいしん)
不断煩悩得涅槃(ふだんぼんのうとくねはん)
凡聖逆謗斉回入(ぼんしょうぎゃくほうさいえにゅう)
如衆水入海一味(にょしゅうしにゅうかいいちみ)

<現代語意訳>
ひとたび阿弥陀如来の本願を聞いて喜びの心が生じるのならば、煩悩を断じることなく仏のさとりを得ることができる。凡夫も聖人も逆謗(五逆・十悪など多くの善くない行いをして来た者)も本願に帰入すれば救われる。清らかな水も濁った水も大海に流れ込めば同じ海水となるようなもので、みな平等に救われるのである。

<この句について>
悪人正機や逆謗救済について触れられている部分ですね。
大無量寿経は、「逆謗」の救済を拒否しています。「唯除五逆 誹謗正法」と逆謗を救済の対象から除いています。
観無量寿経は、「五逆」は救済されるが「謗法」は救済されないと説いています。
阿弥陀経ではこの問題に触れていません。
関連することについてはたくさんの書物に書かれており、これらを理解することは容易ではありません。歎異抄第一章には「弥陀の本願には老少善悪のひとをえらばれず。ただ信心を要とすとしるべし。」とあり、善悪よりも信心が大切であることが書かれています。今回の四句は、親鸞聖人が「誰もが救われることができる」ということを簡潔に表現された句であると感じます。

written by 管理人 \\ tags:


コメントを書く

Copyright© 2009 jyoudo.mx55.com All rights reserved.